被扶養者が死亡した場合、その埋葬の費用の一部として被保険者に家族埋葬料が支給されます(死産児については支給されません)。家族埋葬料の額は5万円となっています。 現役並みの所得のある高齢者を「現役並み所得者」といい、医療費の自己負担は3割となります。
健康保険の場合、標準報酬月額28万円以上で70歳以上75歳未満の被保険者と、その人の70歳以上75歳未満の被扶養者となります。
出産した場合の「出産育児一時金」、ご不幸があったときの「埋葬料」のように現金で支給されるものを「現金給付」と言います。 保険証を医療機関に提示し、診療や検査、投薬、入院などの医療行為で支給されるものを「現物給付」といいます。 健康保険で診療を受けて、1ヶ月の1医療機関あたりの自己負担額(入院時食事療養費や入院時生活療養費の自己負担、保険外併用療養費の差額を除く)が一定額を超えたとき、加入している患者さんの負担を軽減するために、その一定額を超えた額が健康保険から支給されます。 自営業の方や無職の方などを対象に、市区町村で加入することを義務づけられている公的医療保険で、略して「国保(こくほ)」と呼ばれることもあります。 入社したと同時に、当健康保険組合に加入することになります。これを健康保険の資格取得と言い、入社した日が資格取得日となります。 健康保険の給付を受ける権利は、現物給付については時効はありませんが、現金給付については2年の時効があります。
請求するのを忘れて2年を経過してしまうと、給付は受けられなくなってしまいます。2年間の時効の起算日は、傷病手当金と出産手当金は、就労不能になった日ごとに、その翌日からです。出産育児一時金は出産した日の翌日から、埋葬料は亡くなった日の翌日から、療養費は患者さんが代金を立て替えて支払った日の翌日からです。
地方厚生(支)局に置かれている部署で、資格・標準報酬月額・保険給付などについて、その決定などについての不服を受け付けています。ここでの決定に不服がある場合には、厚生労働省内に置かれている社会保険審査会に再審査を請求することができます。 社会保険診療報酬支払基金は、健康保険組合などとの契約に基づいて、医療費の審査と支払いを行っています。各保険医療機関からの診療報酬請求書が適正かどうか、一度、支払基金で審査してから健康保険組合に送られ、健康保険組合でさらにもう一度チェックするというしくみになっています。 ほねつぎ・接骨師・整骨師として知られ、厚生労働大臣免許の下で打撲、捻挫、挫傷(筋、腱の損傷)、骨折、脱臼などの施術をする職業の正式名称です。柔道整復師が施術を行う接骨院や整骨院は、健康保険が使えますが、その範囲は急性・亜急性の外傷性の打撲・捻挫・および挫傷(肉離れ等)・骨折・脱臼だけです。このうちの骨折・脱臼については医師の同意がないと施術は行えません。  正常な妊娠・出産は病気ではないので、健康保険は使えずに全額が自己負担ですが、その出産費用の一部をまかなってくれるのが、「出産育児一時金」です。被保険者または被扶養者が妊娠が4ヵ月(12週)を超えると、出産育児一時金として1児あたり48万8千円の支給対象になります。さらに妊娠が22週を超えて、産科医療補償制度に加入している医療機関で出産した場合は1万6千円上積みされて50万円となります。死産・流産でも支給されます。 被保険者が出産に伴う休業期間中に給与を減額されたとき、または無給になったときに、生活を支えるため支給されるものです。。基本的には、出産の日以前42日から出産日の後56日までの間で、休業した期間の1日について、支払を始める日の基準額の3分の2に相当する金額が支給されます。働けなかった期間に報酬が支払われる場合は、出産手当金の支給は停止されますが、その報酬の額が出産手当金よりも低額の場合は、その差額が支給されます。 皆さんが病気やケガのために働けなくなった場合に、休業中の生活を安定させるための給付です。連続して3日を超えて休業せざるを得なかった場合に、4日目から1日につき支払を始める日の基準額の2/3に相当する額が最長1年6ヶ月を超えない期間支給されます。休業中に事業主から報酬が支払われる場合は、傷病手当金の支給は停止されますが、報酬の額が傷病手当金よりも低額の場合は、その差額が支給されます。 かつては「成人病」と呼ばれていました。生活習慣病は加齢のよるものではなく、日ごろの生活習慣に起因するとされています。がん、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞など)、脳卒中、高血圧、糖尿病、脂質異常症などのほかに、痛風(高尿酸血症)、肥満症、骨粗鬆症、肝機能障害、歯周病などが含まれます。 生活療養標準負担額は、平均的な家計における食費・光熱水費の状況と、病院や診療所における療養中の生活の経費から、厚生労働大臣が定める金額で、食材料費+調理費と居住費を合わせた1日あたりの基準金額です。 保険が適用されない保険適用外の診療を受けると、保険が適用される診療が含まれていても、医療費の全額が自己負担となります。
ただし、保険適用外の療養を受ける場合でも、法で定められた項目については保険との併用が認められ、保険が適用される費用に対しては保険診療に準じた保険給付が行われます。
介護保険で、65歳以上を第1号被保険者と言い、介護保険料は原則として年金から天引きされるようになります。また国民年金においては、国民年金だけに加入している人(自営業者など)のことを指します。 介護保険で、40歳から65歳未満の健康保険組合などの医療保険加入者を第2号被保険者と言い、40歳になる=第2号被保険者になると介護保険の徴収が始まります。また国民年金においては、国民年金に加えて、厚生年金や共済年金など2重に加入している人(サラリーマンなど)のことを指します。 交通事故など、傷病の原因について第三者(相手)がいる場合、その原因となった行為を第三者行為と言います。その場合の医療費は、原則として、加害者が負担すべきものですが、その弁償が不十分であったり、遅れたりする場合、または緊急に治療が必要な場合には、健康保険で治療がうけられます。この場合に健康保険で負担した分は、後で加害者へ請求することになります。 直接支払制度とは出産育児一時金の額を上限として、健保組合から支払機関を通じて分娩機関へ直接、出産費用を支払う制度です。従来は正常分娩ですと健康保険が適用されないため、窓口で分娩費用を支払い後日健保組合へ出産育児一時金を請求するという手続きでした。本制度の導入により、窓口での支払いが出産育児一時金を超えた金額だけですむようになります。 健康保険制度で言う低所得者とは、住民税が非課税の方を指します。収入の基準でさらにⅠとⅡに分けられ、さらに老齢福祉年金受給の有無で分けられています。 原因不明で治療方法も未確立であり、かつ、生活面での長期にわたる支障がある特定の疾患で厚生労働省が実施する難治性疾患克服研究事業の臨床調査研究分野の対象に指定された疾患のことです。現在、130疾患が対象となっており、そのうち45疾患については、医療保険の自己負担について一部、又は、全額を公費負担し、患者さんや家族の方の負担軽減が図られています。 被保険者本人は介護保険の第2号被保険者(40歳~64歳)ではなく、その方の被扶養者に介護保険の第2号被保険者(40歳~64歳)がいる方です。例えば、被保険者が39歳で被扶養者が42歳の場合、39歳の被保険者は特定被保険者ということになります。 入院したときの食事代が1食あたり食事療養標準負担額(原則260円)を超えた場合に、その超えた部分は健康保険組合から支給されます。これを入院時食事療養費と言います。ただし、患者の意志で注文した特別メニューなどの分は、患者の自己負担になります。 小学校入学前の乳幼児が医療機関の窓口で負担する医療費は原則2割ですが、扶養する親の年収など、一定の条件のもとで、都道府県や市町村が独自に行っている医療費の助成制度です。 被保険者に扶養されている家族を被扶養者といいます。ただし、被扶養者になるには次の条件を満たす必要があります。主に被保険者の収入によって生計を維持している場合の父母、祖父母、曽祖父母、配偶者(内縁でも可)、子、孫、弟妹までが被扶養者になります。さらに主に被保険者の収入によって生計を維持し被保険者と同居している、3親等内の親族、被扶養者の配偶者(内縁でも可)の父母、子までが被扶養者となります。 健康保険に加入し、病気やけがなどをしたときなどに必要な給付を受けることができる人を、被保険者といいます。 保険適用前の先進医療や新薬など、将来保険適用がなされるであろうとされ、現在保険適用について評価中の医療行為です。 賞与に対する保険料を算定するために用いる金額の基準です。賞与にかかる保険料は、実際に支給された賞与の金額が当てはまる標準賞与から、標準報酬月額と同一の料率で計算されます。毎月の給与の保険料とは異なり、支給された月ごとの金額によって変わります。 給与に対する保険料を算定するために用いる金額の基準です。そのもととなる報酬は、賃金、手当、賞与、その他どんな名称であっても、被保険者が労務の対価として受けるものすべてを含みます。ただし、見舞金や、年3回以下の賞与は含まれません。 支払を始める日の基準額は「支給を始める日」の月から以前の直近の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均し30で割った金額(端数処理は10円未満四捨五入)。 健康保険組合が、健康保険法で定められた保険給付である法定給付のほかに、上乗せして定めた給付のことを付加給付と言います。各健康保険組合によって独自に決めることが出来ます。 健康保険法で定められた保険給付のことで、どの健康保険組合でも同一です。 看護師が、自宅で療養中の患者とその家族を支援するための事業です。訪問看護を受けるためには、医師がその必要性を認め、訪問看護師に対して指示書を出してもらう必要があります。 訪問看護師のサービスを受けた場合に、その費用の3割が患者負担になりますが、残りの7割は訪問看護療養費として健康保険より支給されます。なお、おむつ代、交通費などは、実費負担になるほか、休日や時間外にサービスを行った場合には、料金が全額自己負担になります。 保険が適用されない療養と、保険が適用される療養を合わせて受けた場合、原則として全額が自己負担となりますが、一部については保険診療との併用が認められており、その通常保険が適用される部分については3割の自己負担で、残りの7割は「保険外併用療養費」として健康保険より支給されます。 健康保険組合の行う最大の事業が保険給付事業です。被保険者とその家族(被扶養者)が仕事以外のことで病気にかかったり、ケガをした場合に治療や投薬といった医療サービスを提供したり、出産をした場合や死亡した場合に定められた各種の給付金を現金で支給します。
これらの、医療サービスを提供したり給付金を支給することを「保険給付」といいます。
健康保険組合の行う事業で、ホームページでは「健康づくり事業」と記載しています。具体的には健康情報の広報・宣伝、疾病予防のため各種健診、体力づくりの奨励などの事業があります。 健康保険被保険者証のことを略して保険証と呼んでいます。保険証は、健康保険に加入していることを証明するものです。保険証を医療機関で提示することによって、原則としてかかった費用の3割の自己負担で必要な治療が受けられます。紛失したり、盗難にあったりすると悪用されることもありますので、大切に扱わなければいけません。 保険の適用が認められる医療行為のことです。この保険診療に限り、被保険者は費用の一部(現役世代は原則として3割)を医療機関に支払い、残りは健康保険から支払われます。 健康保険組合の保険料率は、財政状況などに応じて、標準報酬月額の30/1000~100/1000の範囲内で決められ、この保険料率に標準報酬月額を掛けた金額が毎月の保険料になります。また、賞与からも同じ保険料率で保険料が徴収されます。また原則として40歳以上65歳未満の人は、標準報酬月額に介護保険料率を掛けた金額が介護保険料として徴収されます。 埋葬料は、被保険者または被扶養者が亡くなったときに、健康保険組合より支給される給付で、定額50,000円です。一方、埋葬費は、亡くなった方に身寄りがないなどで、家族以外の方が埋葬を行ったときに、その実費として健康保険組合より上限50,000円まで支給されるものです。 介護保険において、身体または精神上の障害があるために、食事や排泄といった日常生活における基本的な行動に対して一定期間、常時介護が必要と認められる方を要介護者と言います。要介護者は、要支援者よりも介護の必要の程度が高く、状態により5つに区分されます。 介護保険で、要介護者となる可能性があり、その原因が特定疾病による方を要支援者と言います。要介護状態となることを予防するための予防として介護サービスが受けられます。 皆さんが保険を扱う医療機関で保険証を提示すると、医療費の一部を自己負担するだけで治療を受けることができます。この医療サービスを療養の給付と言います。 健康保険では、保険医療機関の窓口に保険証を提示して医療サービスを受けるのが原則ですが、急病で保険証が手元になかったなど、やむを得ずに本人がかかった医療費全額(保険適用されていれば、原則3割負担)を一時立て替え払いし、後で健康保険から払い戻されるお金のことを療養費といいます。また、海外で医療を受けた場合も、国内基準に準じて療養費が支給されます。 症状は安定しているが長期にわたり療養を必要とする患者さんのための医療機関の病床のことです。療養病床には医療保険が適用される医療型病床(医療療養病床)と、介護保険が適用される介護型病床(介護療養病床)の2つがあります。 正式には労働者災害補償保険と言い、業務上及び通勤途上による病気やケガの場合にその給付を行う社会保険です。それに対して、健康保険は業務外の病気やケガの治療費、出産、死亡の場合の一時金などの給付を行います。 育児休業または育児休業の制度に準じる措置による休業をいい、最長で子が3歳になるまでの期間をいいます。 支払を始める日の基準額は「支給を始める日」の月から以前の直近の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均し30で割った金額(端数処理は10円未満四捨五入)。